『経口補水液を常備し、熱中症になったら早めの対応を』 これからの暑い夏・・・ 熱中症対策に最も有効な予防策は、「食事の栄養バランス」と「十分な睡眠」です。 そして、練習会や試合では水分補給も大事ですが、その水にひと工夫してみませんか? ◇経口補水液(ORS)とは  経口補水液は糖質(ブドウ糖)と電解質(ナトリウムイオンなど)の配合割合が一定の比率をもった飲みもので、小腸で水分と電解質をスムーズに吸収させる働きを持っており、「飲む点滴」と言われている。医学的な根拠に基づき、医療現場で脱水症の改善に使われている。主な特徴は、スポーツ飲料に比べナトリウムなどの塩分が多く、糖分が少ない。 ◇熱中症の3段階  熱中症の主な症状は二つの病態で起きる。一つは、体内の体液(水分と電解質)が減って血流不足が生じ、酸素や栄養素などを体の隅々まで運搬できなくなって起きる。めまい、たちくらみ、こむら返りなどの症状。もう一つは、発汗と体温調節ができなくなって体温が上がり、脳や臓器が障害を受け、けいれんや頭痛、意識がもうろうとする症状。これらの症状の経過には三つの段階があり、初期の段階で早めに手を打つことが必要。  初期の「1度」は、手足がしびれたり、足がつったり、めまいやたちくらみが生じたりする。この段階で必要なのは、水分の補給だ。水だけでも飲む方がよいが、一番良いのは経口補水液だ。この段階なら、スポーツ飲料も良い。脱水症の時に、塩分が少なく糖分の多いスポーツ飲料をがぶがぶ飲むと、高血糖を引き起こす恐れもあるので要注意。 ◇熱中症の症状の分類 <1度>  めまい、たちくらみ、筋肉痛、こむら返り  汗をふいてもふいても出てくる <2度>  頭痛、悪心、嘔吐、全身の倦怠 <3度>  意識障害、けいれん、体温が高い ◇熱中症の症状に応じた対処法 <1度>  涼しい風通しのよい所に移す  安静にして体を冷やす  水分補給か経口補水液を利用する <2度>  1度の対応を続ける  誰かが見守り、症状が改善しなければ病院へ移す <3度>  1度、2度の対応を続ける  すぐに救急車を呼び、病院へ移す ◇経口補水液を飲むときの心得 (1)一気に飲まず、ゆっくりと少しずつ飲む  (500ミリリットルを約1時間で飲む) (2)水で薄めたりせず、濃度を変えない (3)飲みづらい時は、冷やすかストローで飲む ◇自分でつくる経口補水液 <水からつくる>  ①砂糖40g(上白糖大さじ4と1/2杯)+食塩3g(小さじ1/2杯)を湯冷まし1リットルに良く溶かす  ②かき混ぜて飲みやすい温度にする  ③レモンやグレープフルーツの果汁を搾ると飲みやすくなり、カリウムも補える  ※500mlのペットボトルを使う場合は上記の半量で計算 <ジュースからつくる>  100%リンゴジュース 720ml  100%ミカンジュース 400ml  100%グレープフルーツジュース450ml  上記いずれかに食塩3gを加え水を入れて1リットルにする。 たぶん、美味しくないので果汁を加えたり、氷を入れて冷やしておくなどして飲み易くしてください。 但し、味を追求しすぎて成分・分量を変えると本来の機能が失われます。 夏休みの朝練でこれを実践してみてください。 朝から飲んでおくと、日中も体内の水分バランスが保たれます。